循環器科(心臓病)専門医在籍
心臓や血管の病気を診察する科です。
老齢の小型犬や猫に多く、元気・食欲の低下、呼吸の異常、咳、疲れやすいなどの症状が見られる時は心臓の異常が疑われます。
当院では心臓の聴診から、レントゲン検査、心電図検査、血圧測定、超音波検査(エコー)などの高度な検査まで駆使して、心臓病の診断・治療を行います。
心エコー検査に代表されるように特別な知識や技術を要する分野のため、循環器の専門家による特別診療を行っています。
心臓・循環器科専門獣医師
伊藤大輔
プロフィール
北里大学卒。
卒業後は都内の動物病院に勤務。
その後、犬と猫の心臓病を専門として独立。15年以上にわたり、複数の動物病院で診療を行っている。
専門知識や技術だけではなく、飼い主とのコミュニケーションを重視しており、心臓病についての情報発信も行っている。
愛犬愛猫が心臓病と言われたら
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【伊藤獣医師の診察】
要予約性となります。
※循環器専門の特別診察料が別途かかります。
※診察をご希望の方は当院までお電話にてご連絡下さい。
心臓の検査について
心臓エコー検査お勧めの理由
聴診では異常がなくとも、心臓の異常を発見できます
弁の形、動きなどの異常は心音に反映されなくても、異常を呈していることがあります。
心臓の評価を数値化できる
収縮率、血流速度、心臓の部屋の大きさなど、より正確に心臓の状態を把握できます。
動物への負担が少ない
検査はただ横になるだけ、痛みもなく、5〜10分程で検査は終了します。
当院での心臓検査
超音波検査
心臓の弁の異常、心房、心室、血流の評価などを行います。
胸部レントゲン検査
心臓の大きさ、形、肺、気管の評価を行います。
心電図検査
不整脈、異常な波形の有無を確認します。
心臓の働きについて
心臓は全身に血液を送るポンプのようなものです。このポンプのは荒木によって、体中に酸素と栄養素が送られています。
心臓は4つの部屋(右心房、右心室、左心房、左心室)に分けられます。右心室から血液を肺に送る動脈を肺動脈、左心室から全身に血液を送る血管を大動脈といい、全身から集まった二酸化炭素の多い血液は後大静脈と呼ばれる血管から右心房→右心室→肺動脈→肺へと運ばれ、肺からの酸素の多い血液は肺静脈と呼ばれる血管から、左心房→左心室→大動脈の順番で全身に運ばれます。
心臓病について
心臓病とは?
心臓がポンプとして働くためには、心臓の筋肉や便が正しいリズムで動き、血管に血液をスムーズに送り出すようにしなければいけません。これらのどの部分に異常が起きても、心臓はきちんと動くことができず、心臓病になってしまうのです。
心臓病になると、心臓がポンプとしての役割を果たせなくなり、全身に血液を送ることができなくなっていきます。心臓の負担が大きくなることによって、疲労や呼吸困難、食欲の低下などがみとめられ、体にたまった水分によってむくみが出たり、お腹に水が溜まってふくれてきます。
心臓病には生まれつきのものもありますが、後から発生するものがほとんどです。
心臓病はワンちゃんの死因の2位に上がります。すべての犬のうち、10〜15%が、10歳以上の犬では30%異常が心臓病であるといわれています。
心臓病は進んでいく病気です
心臓病といっても初期の段階から治療をすれば、信仰を遅らせたり、症状を軽くできる場合があります。早期発見がとても大切です。
心臓病は席などの症状が現れてから発見されることが多く、その時にはすでに進行しています。心臓病の治療の目的は、初期では進行のスピードを遅らせること、進行してからは症状を軽くすることになります。また、妊娠、暑さ、過度の運動、呼吸器疾患、などは心疾患を悪化させることがあり、注意が必要です。
代表的な心疾患
僧帽弁閉鎖不全症
この疾患はチワワやマルチーズなど小型犬に多く認められます。心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁が何らかの原因で正常に閉じなくなると、血液の逆流が起こります。この疾患は初期段階では無症状ですが、進行するとひどい咳、運動不耐性、腹水貯留などの症状が起こります。
以下のような犬種によく見られます。
キャバリア、チワワ、トイ・プードル、ダックスフント、マルチーズ、ヨークシャーテリア
拡張型心筋症
心筋症とは、心臓の筋肉の厚みが変化したり、正常に動かなくなることによって、全身にうまく血液を送れなくなる病気です。その中でも拡張型心筋症は大型犬に多く、メスよりオスに多いといわれています。初期では特に症状は現れませんが、進行すると関谷呼吸困難のほか、お腹が膨れたり、ひどい場合は失神、突然死が起こることもあります。
主な治療法
内服薬が一般的に用いられます。薬の種類により様々な役割があり、種類または投与量を調節することにより、病気をコントロールします。病態、年齢によっては手術が適用される場合があります。
心臓病時の食事のポイント
高カロリーのものを制限する
有効成分としてカルニチン、ビタミンE、タウリン → 心筋に必要な栄養素
オメガ3系脂肪酸(EPA、DHA)アルギニン → 悪液質、循環不全対策リン、塩分
手作り食、おやつには注意
ナトリウムの過剰摂取につながる恐れがあります。