症例紹介

柴犬.頭部腫瘍.去勢雄.17才

〇〇動物医療センターで頭部腫瘍と診断され、余命宣告されたわんちゃんが来院しました。抗がん剤で治療しましたが、改善はなく副作用が強く嘔吐、下痢m食欲の著しい低下があり、治療の限界を伝えられました。さらに、老齢(17才)で、MRIなどの検査は麻酔のリスクもあり出来なく自宅で様子みて欲しいと言われました。

 

初診時は頭頂部がおおきく腫脹し、両目が開かない状態でした。食欲なく、元気なく動くことができなく、横たわっておりました。

 

治療:

飼い主さんは、他の人より高濃度ビタミンC点滴療法を勧められ希望されました。

来院初日より、高濃度ビタミンC点滴療法とかなり衰弱しているので、マイヤーズ・カクテルの高栄養の点滴とオゾン注腸法、ホモトキシコロジー、そしてホメオパシーなどの治療を行いました。

 

経過:

1週間に2回の通院を開始しました。

 

高齢のため、硬いフードは食べることが難しく、食事は手作り食を中心に、ミキサーで軟らかくして与えてもらいました。

 

その他、栄養療法として、プロテイン、アミノ酸、総合ビタミン剤、高酸化ミネラル、VA、EPA/DHA、ビタミンE、持続性ビタミンC、乳酸菌製剤などを無理のない範囲で併用しました。

 

次第に頭頂部の腫れが少なくなり、眼の腫脹も減少してほゞ2ケ月目には正常な状態となりました。

 

1ケ月間治療し、食欲も改善し散歩も可能となりQOLも改善してきましたので、1週に1回の通院となり、通院のストレスと高年齢を考えて、次第に通院間隔を空けて、様子見ながら治療を継続しました。一般状態もよく、治療の間隔も月2回の点滴と自宅でのケアとなりました。

 

治療間隔を空けてもその後は腫瘍の増大はありませんでした。腫瘍は落ち着いておりましたが、高齢のため、徘徊、認知症、ボケ症状がでてきました。それでも、飼い主さんはしっかりと看護をされておりました。

 

その後、治療8ヶ月で眠るように旅たちました。飼い主はとても満足していると話をされました。

 

初診時写真

 

2ケ月後

柴犬.頭部腫瘍.去勢雄