猫は排尿障害を起こしやすく、特に雄猫は重症化すると尿道が狭くなり、自力での排尿が困難になることがあります。そうのような症例に対して、会陰尿道瘻形成術という手術を行ない、自力排尿が可能になる方法があります。
今回のネコちゃんも尿石症由来の膀胱炎から尿道狭窄を起こし、手術の適応となりました。
まず、うつぶせに寝かせ、術野の毛刈り、消毒を実施、肛門に巾着縫合
尿道にカテーテルを挿入し、包皮周囲の切開
尿道を周囲組織から剥離
陰茎後引筋の切除
尿道の幅を十分に確保するために、尿道球腺を少し超えた先の骨盤尿道の筋まで尿道切開を実施
広げた尿道粘膜を周囲皮膚と縫合
術後所見
このあと、尿カテーテルを留置し、ネコちゃんが傷を舐めないように。気をつけます。
術後1ヶ月後の所見
傷はすっかり目立たなく、きれいになりました。排尿も順調です。