症例紹介

犬の椎間板ヘルニア手術

今回の症例はシーズーとミニチュアダックスフントのミックスのワンちゃんです。
症状は左右後肢の麻痺、起立、歩行不可、深部痛覚消失、自力排尿不可の状態でした。
MRI検査を実施したところ、第2腰椎の椎体上で、左腹側から脊髄圧迫所見を認め、椎体中央で圧迫は最も強く認められました。圧迫物質は、第1~2椎間から第2~3椎間に変位し、第2~3椎間からの椎間板の脱出を疑いました。
 
 
 

来院時。後肢が動かず、起立ができません

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MRI検査では第2腰椎と第3腰椎の間に重度の圧迫病変を認めました。


 
 
 

手術は側椎弓切除術です。
麻酔後、うつ伏せにし、背中の毛刈り、消毒を行ないます。

開始時

 
 
 

筋肉を剥離し、椎弓を露出。

 
 
 

ラウンドバーにて椎弓を削ります。

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脊髄が露出しています。
腹側より、逸脱した椎間板物質が脊髄を圧迫しております。

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摘出した椎間板物質。

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手術風景

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術後トレッドミル実施。この段階ではまだ後肢は動かせていません。

 
 
 

手術後約2ヶ月経過。順調に改善しました。