ビーグル犬の多発性の椎間板ヘルニア

●75、76
今回の症例は16歳、雄のビーグルです。臨床症状は斜頸、頸、胸、腰部の痛み,四肢の不全麻痺などの多発性の脊椎疾患の多くが見られました。
頸部MRI検査では矢状断面、正中断面像では頸椎第4-5間で腹側からの圧迫が特に見られました
(橙矢印)。
脳室の重度の拡張が認められ、脳溝は明瞭で加齢性の脳委縮が疑われます。
多発性脊椎疾患   多発性脊椎疾患
 
●77
胸腰部MRI検査では、第1腰椎から第1仙椎の椎間で多発性に腹側からの脊髄圧迫所見を認め、特に腰椎第1―2間(青矢印)、第2-3間(赤矢印)、第7腰椎―第1仙椎間の神経根部(赤矢印)で左右からの比較的重度の圧迫が認められました。
本症例では、年齢などを考慮し、外科処置は全く行わず、ステロイドの投与のみを行いましたが、本症例はステロイドに良く反応し、投与後二日目には、ほぼ正常な生活を行うことが出来る程度まで改善されました。
  多発性脊椎疾患
  • 特大
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