犬の会陰ヘルニアの外科治療

●78、79
犬の会陰ヘルニア症は未去勢の高齢な雄犬に発生し、腹腔内容物がヘルニア腔に脱出し、排便、排尿障害を引き起こします。本疾患は内科的な治療ではヘルニア腔の拡大を阻止することは出来ません。様々な外科治療法(内閉鎖筋転移術、浅臀筋転移術など)がありますが、今回は睾丸の総鞘膜を骨盤隔膜として、使用し比較的、良い結果を得ました。右側には大量の尿を貯留した膀胱(黄矢印)、左側には大量の宿便を伴った直腸(青矢印)が観察されます。
会陰ヘルニア症   会陰ヘルニア症
 
●80
術後のCT画像ですが、腹腔内容物は正しい位置に整復されています。
  会陰ヘルニア症
 
●81
術後、1か月の画像ですが、再発も無く(黒矢印)、正常な生活が行われております。
  会陰ヘルニア症
  • 特大
  • 大
  • 標準