症例紹介

涙やけがが食事の変更でとてもきれいになったワンちゃん  キーワード:涙やけ、食事療法

真っ白な毛のかわいいチワワの男の子です。

 

やや肥満傾向で、食欲ありとてもフレンドりーなワンちゃんです。悩みは両目の下が黒く汚れたようになり取れないと来院しました。診察しましたら、涙やけでした、涙やけは小型犬に多いですが、なかなか治療に反応なく困ります。

 

フードが原因のこともあります。

 

飼い主さんに今与えている食事(フード)を確認しました。糖質(炭水化物)が多く、タンパク質が少ないフードでした。

 

フードをタンパク質の多い、添加物のないフードに変更しました。

 

しばらくして、涙やけは改善し、とてもきれいなお顔になりました。

 

フードの内容はワンちゃんの体にとても影響します。良質なフードを選ぶことがとても大切になります。

涙やけがなくなり、とても可愛いお顔になりました。

 

 

食事療法で外耳炎、下痢、軟便、改善したフレンチブルドッグMIXのワンちゃん

1才のフェレンチブルドックとプードルのMIXの1才の女の子です。

 

下痢、軟便、耳の汚れや外耳炎、排尿のトラブルが続いておりました。今まで食べているフードを確認しましたら、チキンミール、エンドウ豆、米、玄米、ビートパルプとビタミンンやミネラルが多いフードでした。タンパク質も少なく、糖質(炭水化物)が多いフードでした。フレンチブルドッグはアトピーやアレルギーの多い犬種です。MIX犬ですが体質は飼育するためには重要です。

 

フードの変更を提案しました。タンパク質の多い糖質(炭水化物)の多いフードからタンパク質が多く炭水化物の多い食事に変更しました。 新しいフードは気にいって、良く食べてくれました。

 

ワンちゃんは人より2~3倍のタンパク質が必要です。特に子犬から成犬になるまでの成長期には成犬の2~3倍の蛋白質が必要になります。成長期に十分にタンパク質が少なく、糖質の多いフードを与えていると成長に問題を起こし、筋肉、骨格系や免疫系のトラブルを起こし易く、将来はメタボな体質を作り生活習慣病に繋がります。

 

このワンちゃんはフードを変えてから2ケ月ほどで、今まであった症状やトラブルは無くなり、とても元気になりました。やはり、健康で長生きのペットになるためには、良質なタンパク質が多く含まれ、糖質(炭水化物)の少ないフードを選ぶことが大切です。

 

当院では専門栄養カウンセラーによる子犬からのフード相談、ごはん相談も行っております。

 

 

食事療法と栄養療法で肝臓病、体調低下が改善し、元気になったチワワの女の子

13才のチワワの女の子です。

 

子供のころより、脱臼、子宮蓄膿症、エナメル皮腫などで手術をしました。

 

令和5年11月の他院での血液検査で肝臓の値が上昇し薬を服用しました。その後肝臓の数値が低下しましたので、薬の服用を中止し様子をみて、再度血液検査をしたところ再び肝臓の数値が上昇し肝臓の薬を処方されました。

 

飼い主さんは心配で、インターネットで肝臓用のフードを購入して与えてみました。

 

フードの変更後、便がゆるくなり下痢となり体重も低下してきました。

 

心配で、インターネットで相談した業者より当院を紹介されて来院しました。

 

初めて来院された日に血液検査をしました。その結果を栄養解析しました。

血液検査は一般的には、検査の値が上昇している項目を病気の原因として判断します。

例えば、肝臓の検査値が高いと肝臓病、血糖が高いと糖尿病、尿素窒素の値が高いと腎臓病と診断します。しかし、これらの検査の値が低い時は、獣医師は様子見ましょうと言い治療は殆どしません。今回のワンちゃんは尿素窒素の値は6.7mg/dlという値でした。大体のワンちゃんは尿素窒素は22~24くらいあります。

 

今回のように尿素窒素にかなり低下が見られたことの意味は、体のタンパク質は非常に低下していることを示します。高年齢のワンちゃんにとり、体のタンパク質が低下していることは、免疫も低下しいろいろな病気になる可能性があり非常に危険な状態になっていることを示します。同じ血液検査で、肝臓の検査の値も上昇が見られました。

 

治療:

まず、現在与えている食事の変更を提案しました。

特に、原材料が良質で、多くの添加物の無いフードが必要になります。特にタンパク質は動物性のタンパク質を中心にタンパク質量の多いフードを選択しました。

今回のように体のタンパク質がかなり低下している場合は、単にフードの変更のみでは無理なのです。少し難しい話にはりますが、食物が胃より腸で消化されて肝臓に運ばれ、肝臓でタンパク質はアミノ酸となり、体中に運ばれて行きます。肝臓でアミノ酸になる際にはビタミンB群が必須になります。

今回のワンちゃんにはビタミンB群とミネラルを含む栄養療法用の総合栄養剤と、肝臓の薬、さらにアミノ酸を含むサプリメントをお出ししました。

 

1ケ月後に血液検査を行いました。

血液検査の結果は改善し、尿素窒素も肝臓の検査も良好になりました。

フードと総合栄養剤は続けていくことを提案しております。

 

 

ホモトキシコロジー、CBDオイル、MATRIX 療法の治療で改善した犬の 腎不全

プードル、13才の男の子です。

他院で慢性腎不全と診断され、食事療法、リン吸着剤による治療をしましたが、食欲、元気がなく改善はありませんでした。別の動物病院に行き点滴をしましたが、食欲はなく、嘔吐もあり元気はなくなり心配しておりました。

そのような時知人より、ホモトキシコロジーというドイツの医療が腎不全に良いと聞き、インターネットで検索して当院に来院しました。

初診の時は元気なく、目の力も低下して顔付も良くなくぐったりして、とても体調が悪い状態でした。

元々タンパク質の多い良質なフードを与えておりましたが、腎不全の食事は腎臓の状態によっては、タンパク質の少ない食事が基本になります。ワンちゃんにとっては、腎臓が悪いから今までのフードと違うフードを与えられても、素直に新しいフードへの切り替えは難しいのです。飼い主さんは色々と工夫していましたがなかなか食べてくれませんでした。

初診の検査では尿素窒素(BUNとも表示されます)の値は正常の4倍以上

(90以上)の高値で、食欲も無く嘔吐もありました。

震え、ふらつきなどの神経的なトラブル、夜間の行動の問題もあり、加齢性の変化に伴う老齢よりの症状と考えられました。

 

治療:

ホモトキシコロジー療法(注射、錠剤)、マイヤーズ・カクテル(栄養点滴)

、CBDオイル、MATORIX療法(液体の飲み薬)、アミノ酸製剤、リン吸着剤、食事療法による治療を行いました。MATRIX療法はすべて天然原材料で、栄養、解毒、慢性炎症の改善、生体エネルギーの改善などがあり、がん始め様々な慢性疾患に使用し効果を得ております。➡MATRIX療法へ

 

腎不全の治療には一般的に、リンゲルに少量のビタミン等を入れた点滴療法が行われています。当院では、単に脱水改善のための点滴ではなく、マイヤーズ・カクテルという高濃度のビタミン、腎不全に良いアミノ酸、強肝剤等を入れた点滴剤を使用しています。静脈点滴と皮下点滴による点滴方法があり、病気や老齢の動物には直接栄養が点滴により体に行渡りますので、とても効果があります。

 

今回のワンちゃんは皮下点滴による栄養点滴を行いました。

 

CBⅮオイルは神経症状や多くの老齢に伴う病気そして腎不全にも効果があります。MATRIX 療法は基本的に解毒、体の代謝改善などに効果があり、人でも腎不全の患者さんに使用しております。

 

現在、治療開始して5ケ月程になります。腎臓の検査の数値も下がり、腎不全のステージ1になりました。とても元気になり、顔付きもとても良く若返りました。食欲もムラはありますが改善しております。震えやふらつきもなく、夜はぐっすりと眠っております。診察は2階のソファーのある部屋で行っています。最初はダルそうで元気ありませんでしたが、最近はリラックスしてソファーで寝るようになりました。若返ってお顔もとても可愛くなりました。

 

とても元気で可愛い顔になりました。

19才の慢性腎不全、甲状腺機能亢進症の猫ちゃんです

ホモトキシコロジー、栄養点滴をしております。とても元気で長生きです。

猫甲状腺機能亢進症

MIX猫、19才、避妊雌

初診は14才で、他院よりの転院です。初診時は血尿、頻尿があり、血液検査、エコー検査で、腎不全のアイリスの分類、ステージⅡと甲状腺機能亢進症と診断されました。

 

 

治療:

最初はリンゲル液と少量のビタミン剤の点滴とホモトキシコロジー注射薬と甲状腺機能亢進症の飲み薬より治療を開始しました。しばらくして、老齢の猫ちゃんの体調のことを考えてマイヤーズ・カクテルという高栄養の点滴療法に変更をしました。マイヤーズ・カクテルは高栄養のビタミン、強肝剤と腎不全に使用可能なアミノ酸などが含まれています。老齢に多い猫ちゃんの腎不全は腎臓の働きが2個の腎臓を併せてその機能が25%以下になった時に血液検査に異常が出るのです。腎臓の主な検査には、血液検査、尿検査、レントゲン検査、エコー検査などがあります。当院では尿検査を勧めております。7才以上には年に4回は検査しましょう。猫ちゃん、わんちゃんの1年は人の4年ほどに相当しますので、年に4回検査しても、人では1年に1回の尿検査という事になります。尿検査で注意してもらいたいのは、主に尿たんぱく、尿糖、尿比重、沈査です。特に尿比重が低下している場合は腎臓の働きが1/3以下のこともありますので要注意です。尿比重が軽度に低下(1.030以下)していても血液には異常がないこともあります。

 

腎不全は加齢と生活習慣病の一つとしても考えられますので、この猫ちゃんは現在も1週間に1回のマイヤーズ・カクテル(栄養点滴)と飲み薬の治療で19才を迎えました。尿素窒素とクレアチニンの値は少し上がりましたので、現在はアミノ酸製剤、リン吸着剤をプラスしました。

 

現在19才になりますが、小量ずつフードも食べて、性格もとてもおだやかで安定した生活をしております。

 

19才にはとても見えません!!

ホモトキシコロジーと栄養点滴と栄養療法で改善した猫の腎不全

現在12才のスコティッシュ・フォールドの男の子です。

9才の時に、急に食欲と元気がなくなり、ぐったりして来院しました。

血液検査で慢性腎不全と診断されました。血液検査で尿素窒素140mg/dl以上、クレアチニン、15.5mg/dl、無機リン、15.9mg/dlとかなり腎臓の数値が上昇しており、ぐったりして食欲もありませんでした。

 

治療:

最初にホモトキシコロジーの腎臓用の注射をしました。ホモトキシコロジーはドイツの自然療法の治療です。ドイツやヨーロッパでは広く知られており、人はもちろん犬、猫、各種小動物(ハムスター、フェレット、ウサギなど)や鳥類の治療、畜産動物の治療に使用されております。

(➡ホモトキシコロジーのご説明はこちら)

ドイツでは副作用がかなり少ないため、老齢や状態の悪い状態にも使用できます。特に腎不全、肝臓病、泌尿器の病気、皮膚病そしてがんの治療に広く使用されております。猫の腎不全には特に有効で、改善例が多くあり、犬の腎不全にも有効です。当院ではかなり前より導入し、効果を実感しております。

 

脱水の改善と体調の改善のため最初は静脈より点滴を開始し、同時にマイヤーズ・カクテル(栄養点滴)の静脈点滴も併用しました。病気の体には栄養が必要です。リンゲル輸液剤は脱水の改善には有効ですが、栄養の補給は出来ません。

 

血液検査の値は次第に下がって、約3週間後には尿素窒素46.6mg/dl、クレアチニン4.48mg/dl、無機リン4.4mg/dlになりました。食欲がでてきたので、途中よりマイヤーズ・カクテル(栄養点滴)の皮下点滴に変更しました。

 

その後、ホモトキシコロジーの注射は回数を少なくして、錠剤の薬を飲ませてもらいました。病気で弱った体にはマイヤーズ・カクテル(栄養点滴)は体力が低下している動物にはとても有効です。

 

現在12才になりました。最近の血液検査は尿素窒素38.4mg/dl、クレアチニン3.3m/dl、無機リン4.6mg/dlと安定しております。

 

現在は定期的にホモトキシコロジーの注射、マイヤーズ・カクテル皮下点滴と毎日ホモトキシコロジーの腎臓の錠剤、総合栄養剤、リン吸着剤、アミノ酸療法薬を経口投与しております。フードは腎不全用のフードですが、毎日、鶏胸肉のスープを水分補給のため与えています。鶏のスープはとても好きで催促します。

 

食欲もあり脱水や嘔吐はなく毎日元気に暮らしております。

 

 

とても元気です。

 

 

犬の脾臓摘出術

約6歳のメスのワンちゃんです。

検診時の超音波検査にて、偶然脾臓の一部に腫瘤を認め、脾臓摘出を行いました。

麻酔をかけ、仰臥位にて、毛刈り、消毒を実施。

お腹を開け、脾臓を確認。

脾臓の血管を結紮、または半導体レーザーにてシーリングし、摘出を進めます。

脾臓摘出後、腹腔内に問題がない事を確認し、閉腹しました。

摘出した脾臓です。

 

重度の歯石、抜歯、歯肉粘膜フラップ形成術

小型犬、10歳 重度の歯石、複数の歯のぐらつきを認め、スケーリング、抜歯及び抜歯後の欠損部に歯肉粘膜フラップを実施しました。

抜歯、歯肉粘膜フラップ後

ワンちゃん、特に高齢の小型のワンちゃんたちは、歯周疾患が多く、かなり重度の状態で処置を行なうことが多いです。ワンちゃんも人間同様に、日頃からの口腔ケアが必要です。

ハリネズミの子宮腫瘍摘出術

症例は3歳のメスのハリネズミさん、血尿を主訴に来院

 

血液検査では白血球数の上昇を認め、(採血風景)

レントゲン検査、エコー検査にて、子宮疾患を疑い、手術を行う事となりました。

 

手術前、酸素吸入後、イソフルランにて導入

麻酔はマスクにて、心電図モニター、SPO2,背中には温風ヒーター。

手術風景

 

 

右側の子宮角が大きく腫大しています

摘出した子宮及び卵巣

縫合しています。

手術後短時間で覚醒し、出血も治まりました。

いつまでも、元気で過ごして欲しいです。